真夏日の南堀江、SAi TON 萬福 DAY というイベントに行ってきた。
10:07 // 4 コメント // soap // Category: イベント , 注目記事 //梅雨明けの強い日差しの中、南堀江に出かけた。イベントが開かれるのは堀江公園の南側にある萬福寺というお寺だ。入口の横で、軽トラを屋台のようにして野菜を売っているのが目についた。のぞいてみると、冷たい水を張った木の桶に小ぶりなトマトが並んでいる。ひとつ囓ってみた。うまい。甘さを誇る種類ではなく、程よい甘さと酸味、それに青臭さもかすかに混じっていてうまい。なるほど夏の野菜だ。後口の良さにも感心しながら、会場内に揃うあれこれがどんなものか楽しみになった。
入り口脇で売ってた冷やしトマト。陽射しの中で食べるとめちゃうまい。 |
野菜を売っていたのはベジタボーワンダホーさん。丹波篠山から駆けつけはりました。 |
ものすごい綺麗なお客さんが来て慌ててシャッターを。 |
◆ 見本市・お祭り・バザー・何しろちょっと感じのいい催し
SAi TON 萬福 DAY(サイトンマンプクデェイ)というのはどういうイベントか一言で言うのは難しい。個人の作品やこだわり食品の見本市 × お祭り、とでもいえばいいだろうか。なにしろ様々な分野の才能や創意が集まって、程よい熱を発しながらも、みなにこにこと楽しげで、居心地がいい。
この居心地の良さは、ごった煮だからこそかもなー、とも思った。
特定の分野に絞り込んだイベントやパーティーではこうはいかない。そういう場では、自分がその分野のどこに位置するのか問われる。ここではそんなふうに構える必要はない。八百屋さんや、DJや、ミュージシャンや、オーダーメイドの洋服屋さんや、乾物屋さんや、アーティストが入り交じった場では、自分が何者か忘れて目に飛び込んでくるものを気楽に楽しめる。一見さんが居心地のいい場といえばわかりやすいか。
※萬福寺の裏手に位置するフリースペース「Pulp」でも同時展示があったのだが、そちらは時間切れで未見。あしからず。
◆ 主催の二人
その居心地の良さの「正体」の一人と思われる さーちゃん をチラッと。後ろ姿(笑)。
写真を撮らせてと頼むと、「あ、あたしそういうの、えへ、すいません、、、」するするする。で、後ろ姿(笑)。
この日の「さーちゃん」は、ちょっと前かがみがデフォルトだった。 |
彼女は「あたまとかおFLY」というヘアサロンを経営し、そこから得た知己を集めて「SAi」というオンラインショップの運営をし、それが今回のイベントへつながる。その流れの無理のなさ、自然さにこの人らしさがあるのではと手をこまねいているところだ。
※記事アップしました。 「あたまとかおFLY」の「さーちゃん」は「コミュニティをデザインするのだ」と言った。
そのさーちゃんと共にこのイベントを主催しているのが、オルタナスペース「Pulp」の代表、石原拓磨さん。
石原さん。爽やか。イケメン。親切。頭もよくて行動力あり。あ、独身かどうか聞き洩らした。 |
それにしてもこの人、見た目も魅力的だし、実行力も抜群。頭脳明晰。しかも急な取材申し込みをする非常識な我々にもとても親切。完璧すぎる。不公平。
石原さん、なにか嫌なことがあって暗黒面が顔を出しそうなとき連絡ください(笑)。
◆ なにしろ参加総数50人(組)以上。どんどん見ていただこう。
とにかく会場中に隙間なく展示が溢れ、実に賑やかだった。とても全部は紹介できないが、目についたものを順不同でごらんいただこう。説明は控えめに写真でどんどん紹介する。
萬福寺の入り口はこんな感じ。「萬福寺」の文字がないとちょっとお寺とはわからないかも。そこへ次々とハナの効きそうな人たちが吸い込まれていく。
けっこう暑い日でした。はい。 |
入口を入ったところ。 いろんなファッションのいろんな人でいっぱいなんだけど、なーんとなく共通する雰囲気もあるなあ。
受付の横で賑やかな笑い声。見るとなぜか妙齢の美女が自転車を漕いでいる。そう、これは自転車とかき氷機が連結された、人力エコかき氷機。かき氷を注文すると自分で漕がないといけない。しかし人目も気にせず挑戦する女性が次々と。さすが大阪女、すばらしい。
が、トラブル発生。有り余るパワーにチェーンが外れました。緊急対策班が駆けつけあっという間に解決。
◆ 森の食卓 乾物
だしと料理の研究家 森知子さん。料理教室などを通じて本物のだしを復活させようと活動されている。雑誌にも特集されるほどの活躍ぶり。 森さんのブログ 森の食卓 乾物
いかにも上質な乾物類が並んでいたが、その中から煮干の簡単なおつまみを作っていただいた。にんにくとオリーブオイルをかけてさっと火を通したおつまみ?これがうまい。ちょっとオイルサーディンに似た味わいで酒好きにはたまらない。出汁を取った後の煮干で同様につくってもとても美味しいそうだ。
こっちは鯛。これも当然美味しい。煮干も鯛も小さいのにしっかりした形です。
◆ wad
新町と北堀江にカフェとバーを営まれているwadさん。お抹茶をいただいた。とても小さなスペースなのに上手く工夫して雰囲気のある席が用意されていた。
器は山田隆太郎作。味はさすがプロ。仄かな優しい甘みと爽やかな苦味。
ん?気難しい人みたいな写真になってしまった。真剣味もありつつ朗らかなお二人でした。 |
◆ココウェル
ココナッツの果肉をそのまま精製して作られる保湿クリームなど。まじりっけなしでとても体にいいそうだ。ただしココナツのとても甘い香りがするので、堅苦しい場には不向きかも。
販売していたのは社長の水井裕さん。事業を通しフィリピンの貧困をなくすことを目的の一つとされているとのことだ。 COCOWELL
2階には畳の広間が。こちらも様々な展示、出店、ワークショプと盛りだくさん。
細紐を織って髪どめを作るワークショップ |
◆ デニムマッドネス DENIM MADNESS
デニムマッドネス、石野直人さん。注文を受け個人に合わせたオリジナルデザインのジーンズを製作。こちらに作品がたくさん掲載されている。works
ロンドンで黒人ホームレスからもらったメガネがお気に入り |
小物もいいが、やっぱりジーンズが面白いと思った |
◆ Strange Stretch Records
以前の「atelier kitch アトリエ キッチ」の記事でも紹介した、Tomさんのコーナー。黒主体の構成で異彩を放っていた。
◆ yanomami ヤノマミ
「これはネコですか?」「ネコですね。」と答えてくれたのはYamano Tamamiさん。名刺には『日常着のオーダー承ります。』とあった。とても話しやすい人だから、この仕事にぴったりだと思った。 ヤノマミ
ネコです。 |
Yamano Tamamiさん。洋服の相談承り中 |
なぜか大笑い。 |
代表作の一つ、2way onepiece キャミにもなる。 |
訪れる人達も個性的な洋服の人が多くて、会場の雰囲気を盛り上げていた。
武部絵美さんと、岡田藍さん。二人の爆笑パワーに写真がブレた |
かわいい帽子ですねというと、はい、と見せてくれた。 |
きれいな紙、切手やリトルプレスが並んでいた。 |
占いコーナーがあれば |
タイ式マッサージもある |
赤ちゃんや子どもたちも居心地良さそうだった。そういうところにも、このイベントの性格があらわれてる。
寝てます。寝てます。 |
子どもが元気な村はいい村だと聞きます。 |
DJあり、Liveありと、中庭では常に音楽が。 |
TINNEN + 櫻井響 + 寺本裕也 スチールパンの音色がホンットぴったりだった。 |
関西に電気を送ってくれている福井県からも。 |
漆器になる前の器をそのまま。 |
ガーリー映画のワンシーンみたいだ。 |
というわけで、たくさん写真を並べたが、これでも紹介出来ていないものがたくさんある。数時間おじゃまさせてもらったが、全部をじっくり見せてもらうことはさすがにできなかった。それでも十分楽しめた。このイベントが今後続くのか、さらに進化するのかわからないが、叶うなら次も遊びに来ようと思いながら、賑わいを後にした。
◆ まとめ
繰り返しになるが、このイベントはほんとに感じが良かった。気楽で、それでいて刺激的で。おっこれは、と身を乗り出すようなものもあれば、どこがいいんだかその道の人でないとちっともわからないようなものもあった。そういうふうに一括りにできないいろいろが集まって、それでも緩やかなつながりみたいなものも感じる。
それはなかなか稀有なことだと思いながら、まてよ、これってあたり前のことかもしれないとも思う。
いろんな人がいろんな作品や自慢のモノを持ち寄って、そこに人が集まって、人が集まれば音楽は欠かせなくて、という風に考えると、これはマーケットの成り立ちそのものだ。なんだ、あたりまえじゃないか。
たぶん、今はそのあたりまえが僕らの周りからなくなってしまったということなんだろう。
今、そのあたりまえの場をつくるには、あたりまえじゃないエネルギーとか、資質とか、巡りあわせとかが必要なんだろう。
そして、それを担うのが、今回の主催のお二人のような「人」だということが、今、或いはこの先を見通すヒントかもしれない。
そうやって実現された場が、実は特殊な場じゃなく、あるべきあたりまえの場だから、こんなに居心地が良かった。そういうことじゃなかろうか。
なにしろ主催のお二人は大変なご苦労だったことと思う。いつかまたお二人に出会って言いたい、「ほんと感じよかったよー」
※ 主催のさーちゃんに取材させていただいた。読み応えのある記事になっていると思う。
「あたまとかおFLY」の「さーちゃん」は「コミュニティをデザインするのだ」と言った。
今回のイベントはSAiの三回目のイベントで、もちろん今後も続くとのこと。乞うご期待!
取材 / 斉藤五十八・中野かおる・山下愛
記事に関するご意見は 斉藤五十八 charlescollomb@gmail.com まで。
「おおさか☆めっけ」へのご意見は osakamekke.mail@google.com まで。
あたまとかおFLY SURさん
SAi SURさん
Pulp 石原さん
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参加者一覧
BIOMAN YA▲MA D.N.T. OKUMURA1001 TINNEN+櫻井響+寺本裕也 wa-no 谷内一光 中山陽太 さっもくもく Suha Yoga 2YANG いこまさやか 沖本 明 久保田みのり 桑島薫 鈴木 智香子 ツネモト ワカナ てらだあゆみ mathura△ 山下千緒 いかれ帽子屋 uneka suppe デニムマッドネス necco papillon FUTATSUKUKURI yanomami iccomacco IN/SECTS SAi13 Qinuko Strange Stretch Records 竹千代 BOOKS Dandelion CIRCO 露草社 Birbira FOLK MUKU moshimoshi 夙川アミーンズオーブン uca BASE Nakai 旅と喫茶と日常モハキハ DZO!(ヨー) LION KITCHIN Wad あたまとかおFLY ココウェル 種々の森 ベジタボーワンダホー 森の食卓 乾物
acorin
2011年7月26日 19:14
めちゃめちゃ素敵ですねー。行ってみたいです!!「いい感じ」が伝わってきましたよー。すごくいい!
五十八
2011年8月2日 14:23
ひえー、、、コメントいただいたの見落としていました。
acorinさん、ありがとう。
主催のサーちゃんインタビュー記事も近日中に。乞うご期待!
seiko
2011年8月20日 16:08
すごいすごい楽しそうな感じがばあーん!って伝わりました。いきたかったあ〜。
匿名
2011年8月23日 11:29
seikoさん、コメントありがとー! 次回イベント連絡します。
saito